アルミ溶接

笙磨溶接

2022年09月28日 16:55

家庭用品や機械の部品によく使われるアルミ素材。

アルミニウムの軽くて錆びにくく伸ばしやすい性質をいかし、
1円玉やアルミ缶など身の回りの品から
輸送機器、航空宇宙、化学装置、土木建築、電気・通信設備など
様々な機器の部品に至るまで、幅広い用途で使われています。


アルミは非常に柔らかく傷つきやすい金属です。
アルミだけで加工すると、強度が不十分になってしまいます。

そこで、用途に合わせて別の元素を添加しアルミニウム合金にすることで、強度を高め性質を改善します。純度99%以上の工業用純アルミニウムに他の元素を加えると、強度が高まり加工性・耐食性・溶接性などの性質が変化します。

アルミニウム(合金)は添加された元素によって分類され、種類ごとに次のようなJIS番号がつけられています。



上図のようにアルミ素材には多くの種類があります。
各種の特徴を生かして、家庭用品から航空宇宙まで幅広く使われています。

しかし一方で、アルミの溶接は鉄などと比べて難しいと言われています。



アルミ溶接の特徴

・加熱中に酸化しやすい。
・鉄に比べて熱伝導率が高く、熱が逃げやすいので局所的な加熱が難しい。
・溶融温度が低いため溶け落ちしやすい。
・母材と融合しにくい。溶接時の融合不良を防ぐには高い技量が求められる。
・膨張係数が鉄の約2倍、凝固収縮率が約1.5倍あるので、溶接によるひずみが大きい。
・特に2000番台などの合金は溶接性が悪く、凝固時に割れやすい。
・溶接時に水素ガスを吸収しやすく、ブローホールの原因となり強度が低下する。
・6000番台などの合金は加熱によって強度が低下し、脆く割れやすくなることがある。


対策方法

 アルゴンなどの不活性ガスでシールドしながら溶接する。



以上のような特徴から、アルミ溶接は鉄などに比べて高い技術が求められます。

また、合金の種類によっては溶接に適さない素材があるため、溶接者の知識と接合時の工夫が必要になります。


アルミの溶接方法にはいくつか種類がありますが、代表的な手法はイナートガスアーク溶接(TIG溶接およびMIG溶接)です。

弊社ではTIG溶接によるアルミ素材の溶接が可能です。



アルミ素材別実績

A1100
A2017
A5052
A5083
A6063


JIS Z 3811アルミニウム溶接技能者の資格を保持し、技術力と品質の向上に努めております。



JIS試験片




2019年に弊社で実施した、アルミ素材の溶接強度評価試験の結果についてもご参照ください。


サンプル







A6063 溶接・仕上げ



弊社では主にA1100、A2017、A5052、A5083、A6063のアルミ溶接をおこなっています。
板厚の薄い小さな部品、パイプ、筐体、BOX、カバーなどの製作実績があります。
最近は、半導体製造装置に関連した部品のご注文も増えています。

アルミ溶接、TIG溶接のことなら笙磨溶接にご相談ください。


保有資格

  JIS Z 3811 アルミニウム溶接技能者 1名






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